Stampedia founder's blog

オンライン世界切手カタログ「スタンペディア」創始者のブログです。
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電子化されている郵趣文献【随時update中】

7/10の投稿のコメントで、中野様から教えて頂いた、APSの雑誌を始めとして、電子化されている郵趣文献をまとめてみたいと思います。
「こんなのもあるよ!」というのをご存知の方は是非コメント欄で教えてください。

APS, American Philatelic Society 機関誌(月刊)
 ホームページから会員番号と暗証番号を入れると、月刊の機関誌が2007年まで遡ってPDFで閲覧できる。
※中野様より情報いただきました

ISJP, international society for Japanese Philately 機関誌
 1946-2012を一枚のCD-Rに納めて販売している。175USD。

The Royal Philatelic Society London
 どなたか情報ご存知ではないでしょうか?

米国China Stamp Society, China Clipper
創刊号より第70巻まで(1936年-2006年)をDVDに収めて販売中です。会員になると割引価格で購入出来ます。PayPal経由の送金も可能です。※重山様より情報いただきました

インターネット版

Google ebooks
朝鮮通信事業沿革小史や郵便創業談等
(中野様、いつもありがとうございます)

官報(30日分無料、それ以前有料)
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[ 2013年07月27日 09:09 ] カテゴリ:他者の郵趣文献・寄稿 | TB(0) | CM(7)

スタンプショウ・ヒロシマはここまでやっている。。。

今月頭に、スタンプショウ=ヒロシマ2013組織委員会・実行委員会 事務局から「スタンプショウ=ヒロシマつうしん」なる冊子を頂きました。先だって出品そして展示のお手伝いに参加させて頂いた同展覧会の総括冊子なのですが、オールカラー16ページだての冊子で、しかも通巻101号と書いてあります。

20130720_1.jpeg

中身は主催者を代表して、大橋さん、豊田さん、渡邊さんのお三方の総括、全作品の一覧、それに加えて、槇原さんの名調子による全作品の解説と盛りだくさんで、それに加えて当日の企画、夜のパーティーの話、アンケート結果やパブリシティ等々、楽しかったスタンプショウ=ヒロシマの内容を思い出せる紙面ですが、恐らくこの冊子、組織委員や出品者、スポンサーのみに配布されているのでしょう。先に掲げたコンテンツは市販しても良いくらいのきちんとした取材に基づく内容でした。

全国規模の切手展をスポンサードしたこともありますが、ここまでのフィードバックをもらった事もありませんし、期待もしていませんでした。当日一般客向けに配布したパンフレットが入っていれば御の字だと思っていましたし、翻って自分が主催したヨーロッパ切手展でもここまでの事はできていませんでした。

しかし「スタンプショウ=ヒロシマつうしん」をみて、広島市という地方都市で、参加者人数的にも作品の展示水準的にも出店ブールの内容的にも、第30回を迎えてあそこまでの水準が維持できる理由の一つだと感じました。

裏方、出品者、スポンサー、どの立場をとってしても、切手展が終了してしまえば、その展覧会に対しての想いが薄れていくのは人間ですから仕方ない事ですが、はっきりと形に見える様に総括してくれることにより、同切手展に対するロイヤリティーははるかに高く維持されると思いますし、それがリピートして同切手展を特別に見てくれる要因となると思います。

同展覧会が「西日本最大の切手展」と銘打てるようになるまでには、こういった細かな積み重ねがあったのだと思います。と同時に、ヨーロッパ切手展の事務局は足下にも及ばないなぁと深く反省しました。反省しているだけではダメなので、蒐郵会の皆様にもご指導頂き、第二回のヨーロッパ切手展はより盛り上がる様に、この「つうしん」的なものをしっかりと用意して行こうと思います。


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[ 2013年07月24日 08:45 ] カテゴリ:その他の切手展 | TB(0) | CM(2)

湿式凹版と乾式凹版

先日参観した、アメリカ切手展で知ってから気になっていた、湿式凹版と乾式凹版の違いについて

日本郵趣出版のアメリカ切手カタログに記述がありましたので転載します。

1953年迄の凹版切手は、印刷に先立って洋紙に15-35%の水分を与える、いわゆる「湿式凹版」によるものでした。しかし、この方式では用紙の伸縮のために目打の不良品が出やすく、1954年からは水分を5-10%に減らした、「乾式凹版」へと次第に切り替えられました。


なるほど。乾式凹版と言えども、0%というわけではなく、5-10%という事だったんですね。
ちなみにこのカタログでは両者の区別方法について、乾式の方が用紙が厚手だとか、インクの付き方についても違いが述べられていましたが、実際のところ単片では可能なのでしょうかね?

紙の伸縮の違いは単片では分かりにくいのですが、横10枚ブロックとかだと明白に分かりそうな気もします。物量の豊富なアメリカ切手だと、そういったブロックによる製造面の違いのアピールも楽しめそうです。

1938 アメリカ合衆国 通常切手
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[ 2013年07月21日 21:36 ] カテゴリ:その他外国 | TB(0) | CM(0)

こんな切手展が欲しい。。(1)

僕は、FIPルールに従った競争展への参加を楽しませて頂いていますが、フィラテリーの様々な楽しみ方がある中で、それはごく一部でしかありません。その他のフィラテリーの成果発表の機会として、こんな切手展があったらいいなーというのを書きます。


消印切手展

ずばり、FIPルールのマルコフィリールールにある、「マルコフィリーはカバーに限る」という制約を外した消印の切手展です。

ジュニアの時代に、キロボックスからおもろい満月印を探すのが楽しかったこともあって、単片満月印収集は大好きです。例えば櫛型印の局名をなるべく沢山展示したい場合、カバーではなく、単片満月消しを使用するのは、合理的で、場所に比べてのROIも良いと思います。でもって、時々カバーも展示してやれば、アクセントにもなるし、全リーフ一律に二枚の似た様なカバーを展示するよりはいいと思っています。

もちろん消印によっては完全印影が必要なクラシック時代の物や大きな印影もあるとは思うので、カバーだけの展示も否定しないという前提で、完全印影をカバーで展示するという競争展マルコフィリーの制約をとっぱらった、消印切手展があったら、より沢山の作品が世に出て面白いかなーと思います。

ちなみに、日本切手にこだわる必要はありません。ドイツではバイエルンの青に押された、郵便局番号入りの抹消印の単片満月消しコレクションも人気です。揃ったのとか是非見てみたいです。

それから、ある期間のすべての日にちの消印とかも見てみたいですね。
昭和50年代を緑50円で揃えたカレンダーとかも面白いですが、第二次大戦中の全ての日にちを単片満月消しで揃えるのにチャレンジしたり、ってのも楽しいですよね。究極はカバーになるけど、ペニーブラック、1840年5月全揃いとか?FIP展では評価されないけど、すごいコレクションはいくらでもありますね。


10万円切手展

先日、悪友飲み会で盛り上がった話です。予算を10万円以下に限定してワンフレーム展をやったらは面白いのでは?募集の一年後に展覧会を東京だけでなく国内で数カ所で開催してもいいと思っています。是非国際展の上位入賞者にもご参加頂き、お金の制約がある中でどれだけ素晴らしい作品ができるかを競ってみたら、結果として、10万円でもこんなに郵趣は楽しめるんだという事がアピールできて、郵趣の振興になるのでは?と思っています。


FIP審査ルールを勉強できる切手展

国際競争展のルールは、現在競技中のフィラテリスト以外には中々理解されていないと思います。加えて競技中の我々であっても、見解が分かれる、理解が不十分なところがあります。
そこで、何がOK、何がNGみたいなのが理解できる事例集の様な切手展があったらいいと思います。また、FIP審査員資格を持つ人の、模範展示みたいなのを解説付きで見てみたいです。

この審査員資格を持つ人が作成する模範的な作品展というのは、実は盲点で、現役のFIP審査員の方々は開催しておられません。また、それに近いところで僕が毎年楽しみにしているJPSの審査員切手展は、主催側も予め断っている通り、JAPEXの為の模範的な作品を展示する場ではないのです。

でも、競争展に出したいけど、よくわからないよなーと思っている人の背中を押すには、ルールの説明や、こんなアプローチの仕方もあるよ、的な切手展はとてもアピールするのでは?と思っています。



以下は第百回切手市場でゲットした品。
別納印を二種揃えましたが、丁度切り替え時期なので、こういったことが可能になります。
某消しを局名・日付入り部分に、波消しを+櫛型印押し部分に、置き換えていくのがこれからの目標です。
20130709_1.jpg
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[ 2013年07月18日 09:05 ] カテゴリ:opinion | TB(0) | CM(2)

郵趣文献(特に雑誌)の整理方法について [ 追記あり ]

最近、月刊の郵趣雑誌の購読を多く始めました。JPSの部会報はもちろん、地方郵趣界ごとの雑誌も購読を始めて困ったのは、紙の雑誌がばらばらありすぎて、うまく保管ができないことです。一冊ごとが薄いので自立させるのが難しいのですが、とはいえクリアファイルに保管すると逆に厚くなりすぎます。

昔ならパンチ穴を空けてファイリングする方法一択だったと思いますが、少部数発行の冊子の中には、パンチ穴が空くことを想定していない作りの雑誌もあるため、大事な文字やデータ部分が欠ける可能性があるのでその方法はとりたくありませんし、また、自炊して電子データに読み込め、という選択肢はここでは一旦考えずに、現物を保管する上でどのような方法があるか是非先駆者の方のやり方を知りたく、ブログに投稿してみました。

いいお考えのあるかた、是非おたすけください。



[ 7/16 追記 ] ================================

と、昨日書いた後に自分の中で閃きがまとまりました。
何かしらをアウトプットする事により、むしろ何をすればよいかが見えてくるというのは、アルバム作りと一緒ですね。
20130716_1

僕の結論は、アスクルでボックスファイルを買うです。
各ボックスファイルにはざっくり名称をつけておきます。僕の場合だと、「英国部会報、ポーランド部会報」「蒐郵会、呉ポスト、名蒐、フィラ関西、たんぶるぽすと、北陸郵趣」「競争切手展、その他切手展、ミニペックス」の三つをまずは作りました。ここにぼんぼん入れてって、そこ以外の場所に放置しない状態を作った上で、いっぱいになったら、そこで初めて製本、電子化を検討する事にしました。

一年後くらいに、このやり方がうまくいったかどうか検証する機会があるといいなぁと思います。
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[ 2013年07月15日 18:03 ] カテゴリ:他者の郵趣文献・寄稿 | TB(0) | CM(1)

アメリカ切手展 america'13 参観記

JPSのアメリカ切手部会といえば、僕が中学生の頃から南新宿の郵趣会館で毎年独立記念日の頃に切手展を開催していて、数回見に行った事がある位歴史のある切手研究グループです。外国切手出品者の会でお世話になっている皆さんが出品されている事もあり、昨年から再び同切手展を見に行く様になりましたが、今回もとても勉強になるよい切手展でした。

今年は大統領シリーズ発行75周年ということで、JAPEXでもその展示がされるやに聞いておりますが、その前段階として、現段階迄に完成している製造面を中心とした展示がとても面白かったです。展示者の皆さんの解説で理解したメモをここに書いておこうと思います。

1938 アメリカ合衆国 通常切手

1938-1954 大統領シリーズ
32額面はすべて凹版、その内、
1ドル未満の29額面は輪転印刷、1ドル以上の3額面は 平版印刷

乾式凹版の技術は1938年時点では確立されておらず、使用されたのは湿式凹版で、紙の縮み具合は必ずしも一定でなかった。
第二次大戦後迄発行されたロングランシリーズであり、後期に発行された1ドル切手には乾式凹版が存在する。

紙の縮みと紙の方向の関係から、切手のサイズ違いが存在する。(1ドル以上の高額面のみ?)

目打の正しい穿孔を実現する為に、耳紙部分に線を入れた印刷版で印刷を施し、それにより正しい目打穿孔を行う様になった。(エレクトリカル・アイ)
耳紙により下記の三分類が可能
1)エレクトリカルアイなし(初期)
2)エレクトリカルアイの試行(初期)2,3centのみ
3)エレクトリカルアイ
※ 1ドル以上の3額面については、エレクトリカルアイの様式の変更もあり。

収集家でもあったFDルーズベルト発案による新シリーズということもあり、22セント迄の全ての切手は何代目の大統領かと数値を合わせて発行されていますが、これは使用面では額面により、ほとんど使われない額面を生む結果となり、単貼りカバーが珍しい額面の切手もあるそうです。すべて単貼りで並んだらインパクトはありそうですね。


大統領シリーズ以外の展示も充実していて、クラシックから最近の記念切手迄満遍なく会場を埋め尽くしていましたが、なかでも面白かったのが1922年シリーズの展示で、かなり濃い展示がされていました。まず田村さんの平面印刷7セントですが、事前に展示される事を聞いていたのですが、まさか一額面で1フレームを展開されるとは思っていなかったので、びっくり。そして版の研究をかなりされている事が分かりました。自分もスイスのクラシックの製造面を収集する中で版の研究を始めたものですから、展示方法やタイトルリーフの説明等参考にさせていただきました。

会場で色々と解説くださった小林さんの平面印刷2セント切手帳は、全容を理解して、それを網羅する事のたいへんさに気が遠くなりました。エレクトリカルアイみたいなラインがあるため(?)切手帳が印刷版のどこにあるかを推定する事ができ、それにより沢山のタイプに分類する事ができるというのは、タイトルリーフと各切手帳を一つ一つ見比べて、とても面白く感じる事ができました。こういうのが分かってくるとアメリカ切手も面白いなーと思います。

最後に、大越さんのコイル切手の使用例ですが、以前、アメリカ切手は物量があるから楽しいよ、と言われたのですが、東郷4銭コイルと同時代のコイル切手のカバーがふんだんにあることにビックリしました。

他の展示も面白かったのですが、欧文機械印コレクターとして感激したのは、当時米国でユニバーサル社と並び機械押印機メーカーであった、インターナショナル社の捺印機の現物の展示と実演でした。消印部分のみを除き払い下げられた物らしく、同様の物が多数プライベートハンドにあるそうで、ここら辺は逓信総合博物館にしか同様の機械が存在しない日本とはそもそもの物量の違いを感じます。また、インターナショナル社は未だにサポートをしているらしく、所有者の方がこの切手展用に独自の印影を発注して、その押印実演をしてくれました。インターナショナル機とユニバーサル機の違い、同一メーカーの中でも、手回しとモーター回しの印影の違いなども解説頂き、改めて、欧文機械印の理解にあたり、米国の実例に当たる事の重要性を思いました。

東京に住んでいるとミニペックスを沢山見る事ができるのは本当に恵まれているのですが、毎回、小一時間しか時間が取れず、後ろ髪を引かれるおもいで会場を後にします。今日もそんな感じでした。明日一日開催されていますので、東京近郊にお住まいでまだ参観されていらっしゃらない方には是非お勧めしたいと思います。

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[ 2013年07月13日 20:48 ] カテゴリ:その他の切手展 | TB(0) | CM(1)

これからの郵趣文献について

昨年一年は、切手の収集に加えて、郵趣文献の入手につとめた一年でした。
雑誌・単行本とも日本の郵趣文献もかなり揃いましたが、それ以上に大きかったのは11月にドイツのマインツで開催されたHeinrich Koehlerの文献オークションに参加して輸入した段ボール箱にして8箱程の郵趣文献です。

しかし、これらの読書をしようとしたらいくら時間があっても足りません。大半の文献は開いてもいないのが実情です。でも買ってから5年間ほど開いたことの無かった「日本切手名鑑」も全日展に出品した内国葉書の郵便史作品のリニューアルにあたり、より正確な記述をするための後付けとして開くことが最近は度々あります。

ということは、郵趣文献は、(特に過去に発売された物を入手する場合は)事典・辞書的な使い方が念頭に入手しているといえます。Corinphila&Koehlerが出版しているEditionDorやMonteCarloClubのコレクション集も大半の巻は開いてもいませんが、でもスイスのコレクションを作るにあたりより過去のマテリアルをチェックしたいときは、ばーっと見返しています。

しかし、だとすると、このリファレンス的な使い方に、これだけのスペースを取るのはあまり効率がよくないということも気づいています。ROIが圧倒的に悪いのです。

1980年代以降の郵趣、すべてのフィラテリストと日本フィラテリー、スコット切手カタログ、これらについては、僕は全てスキャンして、iPadやPCでPDFとして閲覧しています。「自炊」については色々な考え方があるのは承知していますが、僕は、自分が所有する書籍であり、スキャンした結果を自分でしか使用しないのであれば、どう利用しようが購入者の自由だという立場を取っています。自炊をするときには、背表紙を裁断してしまうので、自炊後の雑誌・文献はそもそも転売もできませんしね。逆に言うと、入手がそれほど簡単でない文献(=市場価値の高いもの)や思い入れの深い文献(日本切手名鑑、JPSのスタンプクラブ全巻揃い)については、中々自炊の踏ん切りがつきません。



ところで、ここでこれからの郵趣文献のあり方の議論を始めたいと思います。
郵趣情報のネット配信がこれだけ増えているにも関わらず、郵趣文献のビジネスモデルはあまり変わっていない気が僕はしています。そしてそのモデルは出版社も著者も儲からず、印刷会社と倉庫業者が儲かるモデルになっているのではないかと僕は考えています。

実際、日本切手のスペシャリストとはとうてい言えない僕が、日本で発行される切手の会報に費やすお金は年間で5万円くらいになっていると思います。(JPSや日本で運営される外国切手の会も含む)これはおつきあいとか交流を目的にするお金として僕はとらえているので、別にそれが高いとかそういうことを言いたいのではありません。
しかし、お金を取る側からすると、取る以上は会報を発行せねばという事もあり、毎週のように色々な会報が届きます。そして、面白いコンテンツももちろんありますから内容にも満足しています。

しかし、会報の発行者の疲弊やほとんど手元に残らない利益を考えると、そこまで無理して会報を発行する必要があるのだろうか、と思うこともしばしばあります。また、会報を発行するにせよ、PDFでいいんじゃね?と思うこともあります。

また紙の郵趣文献の最大の問題は保存と検索という観点から効率が悪いと言うことです。保存スペースを多く取る問題は大半の郵趣家にとって悩みの種であり、その結果、アクセスしやすい書棚に分かりやすく並べることができなくなります。一部の文献は段ボール詰めになってしまい、アクセスすらままならないでしょう。また、内容がリスト化されていないと、かつて熟読した文献でない限りは、探すことがたいへん困難になってしまいます。

もちろん僕がここで思っているのは、紙の郵趣文献をやめてすべて電子化しろ、というような議論ではありません。
ビジネスのやり方の観点で考えれば分かると思いますが、トランジット・ピリオド(=移行期間)を考えずにアウトプット形態を大幅に変える様な事業の進め方でうまくいくようなビジネスはないと思います。IT産業においてすらそうです。

ですから、今後の郵趣文献を考える上で大事な事は、購入者が負担してきた、印刷費や在庫の倉庫管理費をいかに減らして、
(1)著者・出版側の損失の極小化(利益が確保できればなおよい)
(2)購入者の負担の減少
(3)お金を払ってでも紙媒体で読みたい層への提供の継続
という観点から電子化を進めるのが僕の取りたいアプローチです。




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[ 2013年07月07日 11:23 ] カテゴリ:opinion | TB(0) | CM(6)

1852 レユニオン15サンチームのプレート分類

先月、パリに行った際にたまたま見つけたブルン氏のお店で買った文献を使って、仏領最初の切手である、レユニオン15サンチーム(1852.1.1発行)のプレート分類を行ってみました。

ブルン氏の本を読んで得た知識なのですが、この切手は2×2の4面シート構成で、各切手の模様の四隅にある「C」マーク(視力検査のアレに似てますね)の向きで、ポジションを確定できます。

   右上の「C」の穴の方向 右下の「C」の穴の方向
Pos.1 下           上
Pos.2 下           下
Pos.3 左           左
Pos.4 左           上

Pos.2
20130621_4.jpg

Pos.4
20130621_3.jpg

僕はこの切手を5枚持っているのですが、これまでポジション分類をしたことはありませんでした。あわよくば4ポジション揃ったらいいなと思っていたのですが、Pos.2が2枚(未使用1点、カバー1点)Pos.4が3枚(未使用2点、カバー1点)と見事に重複していました。

ちなみにブルン氏の本には、ポジション別の残存数も記載されており、
Pos.1 22点(内、未使用14点)
Pos.2 27点(内、未使用13点)
Pos.3 6点(内、未使用4点)
Pos.4 14点(内、未使用8点)
となっており、Pos.3が見つかっていないことが分かります。僕が一番持っているPos.4が二番目に珍しいポジションだと言うことは少々驚きでした。

しかし反省点も多く、ブルン氏の本に掲載された残存切手の写真を見る限りは、僕はもっとコンディションの良い切手を入手しなければならないな、と感じました。収集再開直後から求めていた切手だけに思い入れが強いレユニオン・ファーストシリーズのお話でした。




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[ 2013年07月04日 12:54 ] カテゴリ:その他外国 | TB(0) | CM(0)

明治16年1月1日の郵便条例

外国切手出品者の会で知り合った、長野の奥山さんは、日本クラシックへの造詣も深く、色々な事をおしえてくださるのですが、先日のブログで書いた、明治16年初期の暫定半銭使用についても、「日本切手名鑑 郵便史」のP.58-59にあると教えてくださいました。いつもありがとうございます。

それによりますと、郵便条例の制定後、施行まで半月をきった、明治15.12.18に「駅逓総官の梓調112号」なるものがでて、「利用者に周知されるまでの明治16.1.31までは、5厘はがきを不足扱いせずにそのまま配達するよう指示があったとのことです。

この解釈をするに、暫定市内便半銭という料金帯があったという解釈よりは、市内便含めて1銭に統一されたけど、運用上、5厘を「料金不足としない扱い」だったと考えた方がよいのかもしれません。(つまり黙認)

また、上記「梓調」の出た9日後の明治15.12.27には、期限を明治16.1.31から2.20に延期する通知がでています。これは一月の猶予では周知が十分徹底しないと考えたからと日本切手名鑑は推測しています。

また、30年も前の出版なので、その後の出現でどう変わったのかは分かりませんが、
・暫定期間中に5厘不足を取られた運用ミスの5厘葉書は見つかっていない。
・暫定期間を過ぎて5厘で差し出された事例は少なく、したがってそのような不足料をとられた葉書は少ない。
・5厘はがき+汚れた5厘切手で、後者を無効とした使用例は多い。
・料金値上げに対する世間の不満を抑えるため、配達回数を明治15年の一日10回から翌年には一日19回に増やした。(東京の場合:イ便〜ツ便)※但し不満は起きずむしろ利用は増えたため、明治17年には一日12回に減らした。
・明治16.1.1の使用例は5厘、1銭葉書とも存在する。
・暫定半銭使用は、決して多くない。
・暫定半銭期間終了後の、不足料を取られていない、5厘はがき使用例は存在する。

こう考えると、この暫定半銭だけで一段(=4リーフ)作る事も可能かもしれません。外国人審査員によく理解してもらえるような希少性のアピールできる英文説明をどう書くかもあわせて研究したいですね。

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[ 2013年07月01日 20:29 ] カテゴリ:日本通常切手 | TB(0) | CM(0)
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