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やっぱり鳩が好き(2)

昨日から連載している、世界初の三色刷り切手「バーゼルの鳩」ですが、当時三色刷りというのはハイテクで、その運用ができる会社はスイス国内にはなく、バーゼル州政府はドイツのフランクフルト市にあるベンジャミン・クレブス社(以下、ベンジャミン社)に切手の製造を発注する事になります。

今でこそ、切手の製造を国外に発注する事は珍しいことではありませんが、(日本の印刷局が海外の切手を製造する事もあれば、フランスのカルトゥール社が日本切手の製造を請ける事もある)切手の製造と貨幣の製造が同義に近い19世紀半ばにおいて、この試みは世界初の取り組みでした。まぁそこで切手が漏れるリスクよりも、偽造しやすい切手を製造してしまうリスクの方が高いと、バーゼル州郵政は考えたということでしょう。

普通に考えて、三色刷りは単色刷りに比べて印刷のずれが生じ、不良品の割合が増加します。実際「バーゼルの鳩」には印刷ずれは普通にあり、収集家は状況も状況なのであまりそれを珍重していません。偶発的なずれでは製造面の研究にもならないからです。

むしろそれよりも研究されているのは、自分の手持ちの「バーゼルの鳩」が、1シート40面で印刷された内のどの位置なのかを探す事です。下のリーフに展示している上の切手とカバーは、両方とも上から三段目の右端の位置にある切手(Position 24と収集家は呼ぶ)です。

20140722_1.jpg

なんでそんなことがわかるかというと、鳩の周囲にある赤い部分の更に外側に、「STADT POST BASEL」と黒い文字で囲んでいる内の最後から3、4文字目にあたる「AS」の下に黒い点があるからなのです。この様な版欠点は、先ほど言ったPosition 24にしか存在しない事が研究の結果分かっているのです。

前回の投稿で、「バーゼルの鳩」は人気程には珍しくないと書きましたが、それはあくまでスイスクラシックの中の話であり、切手全般の中では圧倒的に少ない部類の切手です。実際、この切手のシートは残っていないため、残念ながら1シート40面の全ての版欠点が判明しているわけではありません。

このページでは、Position 24を未使用とカバーで展示してみました。片方のシェードが青で、他方が明るい青というのも面白いです。この様に同一ポジションの版欠点を未使用とカバーとか、未使用と使用済みで揃えるとかっこいいので、僕はチャンスがあれば狙っていますが、まぁそこそこ人気のある切手なので、そう簡単にはセットにならないですね。

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[ 2014年07月22日 19:26 ] カテゴリ:スイス - やっぱり鳩が好き | TB(0) | CM(0)
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