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やっぱり鳩が好き(3)

さて、一口に三色刷りと言っても、当時の三色刷りは極めて原始的です。つまり、黒、青、赤のそれぞれの色毎に印刷版を作り、三回に分けて印刷を行いました。つまり理論的にはベンジャミン社は四色以上の印刷も可能な技術を持っていたわけです。

ちなみに、この印刷版は、枠の中に収めて印刷する形態だったようで、一回の納品が終了すると、中身は外されて、他の受注業務の処理に対応できるようにするために枠をあける運用がなされていました。

19世紀でも後半になれば、郵政から仕事が発注されれば、安定した収益が見込める事が経営者も推定できますが、ヨーロッパ大陸でスイスの地方政府の3郵政以外のどこも切手を使っていない1845年当時に、この仕事の美味しさを理解するのは難しかった事でしょう。納品終了と共に印刷に使われた版は外される事になります。

ちなみに「バーゼルの鳩」は1シート40面の切手ですので、枠に40個の版をはめ込んで、各色の印刷が行われました。ということは、取り外すと120個の小さな版が出てくる事になります。

予想もしない再発注がバーゼル郵政から来ると、この120個の小さな版を取り出し、印刷用の枠に再度あてはめて印刷を行います。昨日も書きましたが、版の中には版欠点があるものもあります。赤の版欠点、青の版欠点、黒の版欠点、それぞれの組合せが、初回印刷と同様になる確率は恐ろしく低い数値です。

この研究を進めた結果、現在では、一版と二版の分類をできる切手が増えており、それぞれの版において、Positionもある程度推定できるまでになりました。このページでは、第二版の変種をポジション情報と共に展示しています。

20140723_1.jpg

「バーゼルの鳩」のポジショニングの研究は、友人のオリジナルスタディであり、僕はその恩恵にこうむり、国際競争展への展示だけでなく、スイスの国内展も含めて、世界初の展示を行っています。昨年のバンコク展では、版欠点の表示方法が下手だったため、現地でご一緒した小判切手の世界的収集家である設楽さんにアドバイス頂いた、鎌倉さんの「震災切手」(金賞受賞作品)の版欠点の展示方法を学び、それを採用しました。

ポイントは切手より説明図を目立たせない為に原則としてカラーを使用しないということで、Photoshopのグレースケールを使用してみました。

ちなみに、このページは、第二版の版欠点の説明に終始している為、消印について全く語っていませんが、二段目右の切手には、長方形の枠内にFRANCOと表示された消印が押されており、ちょっと珍しかったりします。左上から二つ目の黒の斜線の消印もこの切手に押される事は多くはなかったため、ちょこっと珍しかったりします。

ただ、カバーではないので、まぁそこまで主張しなくてもいいかな、と思い、単なる使用済みとして扱い、説明は製造面中心にしました。
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[ 2014年07月23日 20:02 ] カテゴリ:スイス - やっぱり鳩が好き | TB(0) | CM(0)
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