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どうして水原コレクションをJPSオークションが取り扱わないのだろう?

Monacophilaで体験したあまり愉快でない会話に、SPINKのオークショニアだと名乗る人物から1月に香港で水原コレクションを売り建てるから遊びに来いよ、と言われたことがあります。
会話自体はどうということはない内容ですが、言い方が高飛車だったのでカチンときて「I'm only interested in stamps issued in the classical period, those items are too new for me.」と返してやったことがありました。あちらもむすっとしていたようですので、まぁおあいこですね。

実際、中国切手は、父の影響で高校生の時に少し集めていたこともありますが、最大の理由は安かったからで、高いお金を払って集めるんだったらヨーロッパだろう、という趣向が今の僕にはあります。(ま。もっとも現行切手やエコーハガキも好きなのではありますが)だから、そのオークションの価値がいかほどかは正直知らなかったのですが、日本に帰ってきてその話を友人にすると、その1月のSPINKのセールは、水原コレクションの中でも最も重要なパートで、総額4−5億円するとの予想もあるのだそうです。

ここで僕が思ったのは、どうしてそれをJPSオークションが取り扱い、JPSの収益にしないのだろう、ということです。一回のセールでJPSオークションの年間セール額の4−5倍にも相当します。
オークションにかかる手数料は売りと買いを合わせれば、セール総額の25%にもなります。

聞けば、水原コレクションのセールは過去にも香港のSPINKで何回も行われてきたとか。
ということは、本来JPSに入るべきセール総額の25%が、全部英国のオークションハウスに持って行かれてしまったということではないですか。もったいないし、なんという損失なんだろう、と思います。

SPINKは世界の国際展に自社広告入りのフレームを提供するスポンサーになったりしています。一方でJPSはフレーム確保に苦しんでいる。なんという対照的な姿だろう、と思います。



もちろん大前提として個人の収蔵品をどこで売却しようがそれは自由です。
ただ私がこのブログを書いたのは、第500回JPSオークションの冒頭において主催団体から次のような依頼がJPS会員にあったと聞いたからです。以下は引用です。

セールの冒頭、担当役員の方からご挨拶があり、「JPSオークションの収益なしには、JPS自体の財政維持は非常にきびしい」旨の発言とともに、参加者への協力依頼もありましたが、これを2006年度に彼から担当委員長を引き継いだ際の記憶を蘇らせながらきいておりました。当時、それまでに担当役員らが招来させた慢性的な赤字体質やお客様からの不信任を一刻も早く払拭すべく、同年4月から私が責任者となって改革に取り組んだ結果、赤字体質は比較的早期に黒字転換させることができました。以降は今日まで黒字体制を継続できているようです。ただ、現状をみていてハラハラさせられることも少なくないだけに、一度経営に失敗したという教訓に謙虚に向き合いつつ今後も同じ過ちを繰り返すことなく進んでいってほしいと願うばかりです。[池田健三郎ブログ:JAPEX2日目]

私は正直申し上げると、JIPP設立やそれに先立つ若い理事3名の退任に至る改革と衝突についてリアルタイムに情報を知りません。なぜならその時期は20年近い収集中断の最後期にあたり、日本の郵趣団体の内情などとても知る由もなかったためです。なので、池田さんがブログで書いておられる内容についても、池田さんの立場からすれば確かにそうなのだろうな、と思いつつも、逆にJPS側の意見や裏打ちされ数字があるのであれば、それも聞くことが公平かなと感じていました。



ただ今回のSPINKの話をきっかけに私の脳裏に浮かんできた疑問は、主催者自身が「任せても高くならない」と考えて出品しないようなJPSオークションに、会員だけが何故協力しなければならないのか?同じく経済合理性に基づいて、例えば日本のマテリアルであれば「高く売れるジャパンオークションに出そう」と考えて協力しなくても仕方ないのではないか、ということです。

JPS自体の財政維持が厳しく会員に協力を依頼するのは一つのやり方ですからよくわかります。しかし、そのような依頼をするのであればまず主催者側が売り場としてJPSオークションを選んで出品すべきです。それができないのであれば、会員だけに、財政維持が厳しいからという理由で依頼をすべきではないと私は思います。







なおこのまま投稿すると、JPSオークションでは海外からのビッドが入らない(顧客ネットワークもシステムも)からという単純な反論もあるかと思うので、世界の潮流について説明します。水原氏の中国と同じくらい大規模なコレクションの近年の売却方法として、カナダのブリガムコレクションの売却を例示します。

同氏はこの売却にあたり、ブリガムオークションを設立し、その上で国際ネットワークを持つクリストフガートナーらと提携しています。ある程度以上の規模のコレクションであれば、それのみを販売する新法人を(日本ないし外国に)作って、海外と提携するなどの技も簡単に取れる時代です。JPSオークションは、会員に経済合理性を無視してでも協力するよう依頼するよりも、経済合理性を損なわない提案をご遺族にこそし、不安を取り除いてさしあげるべきだったと思います。


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[ 2015年12月19日 00:30 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(2)
正論と存じます
いち会員であるだけでは知りえない、重要な事実を知ることができました。
重大な現実が見え隠れしているようにも感じられました。
[ 2015/12/23 20:19 ] [ 編集 ]
JPS正会員様
コメントありがとうございます。

私は今年から維持会員になりました。それもこれも財政に少しでも寄与したいと考えたからです。(本当は終身会員になっても良かったのですが資格がないらしくなれませんでした)また多くの会員が展覧会に向けての寄付をしています。このようにJPS正会員の多くの方の協力は大きなものだと思います。こんな我々の善意が日本の郵趣の振興に役立ってくれることを私は願っています。

なお、数日までですがとあるブログに本件に関する記事が掲載されました。
前のJPSの理事の方ですので、私たちいち会員では知りえない重要な話が綴られていました。ご参考までにURLをおしらせします。

http://ameblo.jp/kenzaburo-ikeda/entry-12107962602.html
[ 2015/12/23 20:27 ] [ 編集 ]
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