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欧文機械印 戦後六本波 TOKYO AP TYPE I について

先日参加した記特研の合宿で話題になった「欧文機械印 戦後六本波 TOKYO AP TYPE I 」について、参加者の皆様への後日報告も含めて、私の知る範囲をまとめます。

TOKYO APは、1956.1.23に局名などが変更された、羽田空港郵便局の英文表示で、1956.1.22までは、東京中央郵便局空港分室(英文表記はTOKYO AMF)でした。

同局では、局名変更前の1955.8.1から欧文機械印5本波を使用していましたが、5本波の最後期使用例は、現時点では1958.11.3です。これは同形式の消印を使用していたOSAKAよりも4年強早い最終使用日であり、その原因については明確になっていません。

羽田空港局 TOKYO APで、次に欧文機械印の実逓郵便物への使用が確認されたのは、1962.5.3になりますが、この時の波の本数は5本ではなく6本になっていました。そして、このタイプのインカミングメールの使用例は私はこれまでに3通しか確認できませんでしたが、先日の例会で4通目を目にしました。まだ掘り出すことが可能ではありますが、あのカバーはその点で大変珍しいものなのです。

20190630_2.png
TOKYO AP / 0-8 / 3・V / 1962 / JAPAN

欧文機械印の波の本数は、その時々の気の迷いではなく、きちんと告示が出された上で決定されたものなのですが、1961年以降に登場するものは全て6本波になっており、波の形状・位置なども使用3局(TOKYO, TOKYO AP, OSAKA)により異なります。これらの消印が許される根拠法令は、1921.12.15の逓信広報第2776号にまで遡ります。一応根拠法令があるといえばあるわけです。ただし戦前の六本波と区分するために、1961年以降に登場する6本波を「戦後6本波」と私は呼んでいます。

1955年に欧文機械印が復活した当初の役割は、インカミングメールへの到着印押捺でしたが、outgoing mailへの押捺も当初より若干数認められ、現時点の最初期としては、1956年11月10日を確認しています(台切手:マナスルの使用済単片)。戦後型6本波の時代になると確認点数はグッと増えますが、TOKYO, OSAKAに限られ、TOKYO APのものは五輪40円切手単貼り葉書使用例を3点ほど確認したのみで、それらは全て、TOKYO AP TYPE Iであり、TYPE IIは現時点で未確認です。
20190630_3.png
TOKYO AP / 18-20 / 29・XI / 1965 / JAPAN


このように、TOKYO AP TYPE I の実逓使用例は、
1962 05 03 到着印 左波
1965 11 29 引受印 右波
が3点ずつ確認されています。

これに加えて、先の例会で到着印使用例をもう一点拝見した(日付をメモするのを忘れました)のと、それに加えて実逓ではないのですが、官白に1961年に記念押捺したものが知られています。また1965 11 29 の使用例は、当然同時に大量に発送していると思われますので、もう何通か里帰りしても良いのではないかと思います。



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[ 2019年07月01日 01:52 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(0)
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